生き方| 稲盛和夫 墓場まで持っていきたい!人生を教えてくれる最高の1冊




【本の力:人生これから変えたろか】視点!?

単なる読書感想に加えて、人生これから変えたろか!と本気になれる本ほどポイント高めになる評価方法で点数付けしてます。

詳細な点数の付け方は下部にありますのでご参照ください。


【本の力:評価】

自立学び:★★★☆☆
人生思想:★★★★★
普遍性 :★★★★★
読み易さ:★★★
楽しさ :★★★
計:★19

 

*ネタバレを含むため、ご注意ください。

 

「生き方」について

この1冊は単純な言葉で表すと素直に「すごい」。

100万部を越えるベストセラーになる理由がわかります。

 

今までに読んでこなかったことを後悔する一方、今読んだから響いたのかもしれない、と思いもします。

紛れもない名著。

 

・生きることの意味を考えてみたい。

・幸福に満ちた充実した人生を送るための何らかのヒントを得たい。

・今、必死に命を燃やして生きている。

 

不満・不安を抱える方、充実した人生を送っている方、双方に良い刺激を与えてくれる1冊です。

 

墓場まで持っていきたい。

全ての人に読んでもらいたい1冊。

 

概要

2つの世界的な企業

京セラ・KDDI

この2社を創業した経営のカリスマ:稲盛和夫氏が、その成功の礎となった人生哲学を本音ベースで語り尽くした珠玉の1冊。

稲盛氏の人生に対する考え方、経歴や、経歴の中での失敗談、成功談、今後の社会に向けた思考が書かれています。

 

生き方を問い直す

私たちは今、混迷を極め、先行きの見えない「不安の時代」を生きています。豊かなはずなのに心は満たされず、衣食足りているはずなのに礼節に乏しく、自由なはずなのにどこか閉塞感がある。

・・・

そのような閉塞的な状況が社会を覆いつくしているのはなぜなのでしょうか。それは、多くの人が生きる意味や価値を見いだせず、人生の指針を見失っているからではないでしょうか。今日の社会の混乱が、そうした人生観の欠如に起因するように思えるのは、私だけではないと思います。

・・・

そうした時代にもっとも必要なのは、「人間は何のために生きるのか」という根本的な問いではないかと思います。

・・・

それは砂漠に水をまくようなむなしい行為であり、早瀬に杭を打つのに似たむずかしい行為なのかもしれません。

・・・

生きる意味と人生のあり方を根本から問い直してみたい。そうしてそれを時代の急流に打ち込む、ささやかな一本の杭としたいと考えています。

・・・

読書の方々が、生きる喜びを見いだし、幸福に満ちた充実した人生を送るための何らかのヒントを本書から得ていただければ、この上ない喜びです。

本書:プロローグより

 

一流の考えにはどこか結びつく点を感じることがあります。

小説の中の言葉になりますが伊坂幸太郎氏の著する砂漠。

社会から守られたオアシスから、社会という砂漠に放り出される、という表現で描かる描写があります。

砂漠のトピックを記事を書いているので良かったらご参照ください。

砂漠 | 伊坂幸太郎 人生に悩みを抱える人に問いかける名作の小説。オアシスを築き挑戦する精神を。

稲盛氏も述べるように、人生とはその砂漠の中に水をまいて何かを実らせていくような、そんな難しさを持つのかもしれません。

 

響く自省

かの稲盛氏でも、日々の反省を大切にし、行動の中から、気づきや学びを多くアンテナ高く過ごしていることを感じます。

本書の中で、印象的な反省事項として2点ありました。

 

1つは妻からの叱責。

ある日、稲盛氏が会社に向かうために家を出て送迎の車に乗る際に、奥様も所用で出掛けるということで、稲盛氏は奥様に

「ついでだから途中まで乗っていけ」

と声をかけました。

しかし、奥様はそれを断ります、

その理由は、凛としていて気高いものでした。

 

稲盛氏でも、奥様にピシャリと言われることがあるのか、と思う一方、誰彼区別せず、話を聞き入れ自分を見直す稲盛氏の人間性の高さを感じました。

 

2つ目は稲盛氏が本田宗一郎さんの参加する経営セミナーに参加した時の話。

2泊3日、温泉旅館で行われたセミナー。

浴衣姿で大広間に座って待つ参加者に対して本田さんが話された内容は、情報化社会の今においてはグサリとささるものでした。

 

自分に打ち勝ち前に進め、人生は大きく変わる

自分を甘やかそうという心を諫めること。それができなければ何事も成し遂げることはできない。

真面目によく勉強して80点をとる人間がいる。

それに対して、頭の回転や容量がよく、勉強しなくても60点をとる人間がいる。

後者は前者に対して「あいつはガリ勉だから、できて当然だ。オレは本気さえ出せば、あいつ以上の点が取れる」というものです。

・・・

ガリ勉とは観たい映画やテレビも見ず、安易な方向へ流れようとする自分に打ち勝って、困難に正面から取り組んでいる人のことです。

社会で成功を収めた人も同様で、遊びたい気持ちを抑えて、仕事に励んだ結果であるに違いありません。

一方、そのような人たちを小バカにする人間は結局、自分の「逃げ」や怠惰を棚に上げ、人が真正面から取り組んだことを、斜めから眺めているにすぎない。

ただの精神論に聞こえるかもしれませんが本書を読んで頂ければ、本文に通う生きた人生論を読み取れます。

 

結局、どんな成功者も、その裏には人並みならぬ努力が隠されています。

その成功の表面だけを見て、些細なことを指摘したり、やり方が卑怯だ、という言ってみたり。

自分もやればできると言って結局やらない人は結局のところ、いつまでも人生は変わりません。

 

あふれるほどの夢を描け、人生は大きく飛躍する

人生や仕事で大きな成果を得るには、まず、その土台となる「大きな夢」を描くことが肝心です。

この言葉は、偉大な経営者に共通して聞くことができます。

ソフトバンク孫さんの言葉です。

夢を描く。それがある種の自分の人生に対するビジョン。

そういう自分の夢も明確に持たずに自分の人生に対するビジョンも持たずに

ただ生きていくために、どっかで給料をもらいにいく

でも現状それしか仕方ないじゃん、と言っているうちに人生は、あっという間に終わってるから。

あっという間ですよ。本当に。

 

自分の持った夢に、自分の人生はおおむね比例する。

さらに明治維新の吉田松陰も次のような言葉を残しています。

夢なき者に成功なし。

記事を書いているので良かったらご参照ください。

『夢なき者に成功なし』吉田松陰の名言に学ぶ成功の流儀!

 

最後に

出会えて良かった、と思える本と1年に数冊出会えることができますが本書はまさしくその1冊でした。

生き方に関する人生観に加えて、思想の観点からも元素レベル、素粒子のレベルまで深掘りして話す稲盛氏の思考には恐れ入ります。

本当に出会えて良かった1冊でした。大満足。

\今回の紹介はこちら/

【本の力:評価】

自立学び:★★★☆☆
人生思想:★★★★★
普遍性 :★★★★★
読み易さ:★★★
楽しさ :★★★
計:★19

 

【本の力】点数付けの基準は?

点数付けは、、、

【自立力をつける上で、自己の形成・成長のタメになるか?】という部分にフォーカスしています。

具体的な評価項目は以下の4つです。

  1. 自立(稼ぐ)ための心意気の学びの量
  2. 人生を考えさせてくれる量
  3. 恒久的な思想で一過的でないか
  4. 読みやすいか
  5. 読んで楽しいか

人生を考えさせてくれて、やる気がでる作品ほど高評価にしています。

つまり、

【人生これから変えたろか!と本気になれる本】ほどポイント高めになります。

 

元来、読書好きなので、個人的な好みや著者、作品の歴史によって偏見がのってしまってますが、

「安定思考でずっと動けなかった私」でも自立に至った本(と今読んでも良書だと感じる本)を優先的に選んでいます。

少しだけですが、具体的にどこが良いか各ページでコメントしていますので、参考にしてみてください。