何かしたいけど何をしたら良いか分からない人へ:『竜馬がゆく1』司馬遼太郎|感想・レビュー




どうも、海外サラリーマンDaichi(@Daichi_lifeblog)です。

先日、孫正義さんに関する著書「孫正義 300年王国への野望」を読んでいる時に、司馬遼太郎氏著の「竜馬がゆく」の話が出ていまして、久しぶりに読んで見たくなり、本を手にとりました。

初めて読んだ時は、25歳くらいだったので、それから3年ほど経っていて、当時はブログも書いていませんでした。

歳をとれば、感性が変わるもので、前回と比べて、今回は印象が大きく違ったように感じます。

本書を手に取る人は、竜馬のように「事を成したい」とボンヤリと思っている方が多いと思いますが(僕も当時そうでした)、まさしく本書は「何かしたいけど何をしたら良いか分からない人」にこそオススメしたい1冊です。

本記事は司馬遼太郎氏著の「竜馬がゆく1」を読んだ読書感想・レビューと『何かしたいけど何をしたら良いか分からない人へ』というタイトルのもと、紹介させて頂きます。

 

何かしたいけど何をしたら良いか分からない人へ:『竜馬がゆく1』司馬遼太郎|感想・レビュー

 

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* どうも、Daichiです。 * 司馬遼太郎さんの『竜馬がゆく1』を再読しました。 * 先日、孫正義さんの本を読んだ時に、本書の話があがり、妙に読みたくなったのがキッカケです。 * 本書1巻は、坂本竜馬の幼少期の話から地元土佐から江戸へ剣の修行に出て成長する姿を見ることができます。幕末に事を成す竜馬ですが、江戸に出たばかりの竜馬は「何かはしたいが、何をしたら良いかは分からない」といった状態であることが印象的です。 * 以下、要約を載せています。 * ◆事を始める時に持つべき心持ちは? * ◆竜馬流の英雄の在り方とは? * ◆才能の使い方とは? * ◆日々持ち合わせたい感度とは? * ◆前進は現状への不満から始める * ◆チャンスを得る方法 * ◆時代の変化に気づく方法 * ◆周りに対する配慮の仕方 * * * 竜馬流の思考を学ぶ上で、とても良い教本になると思います。 * 内容には、剣・女・上下社会の話など、竜馬の成功伝だけでなく、面白おかしい場面も多々あるので、楽しく「志ある生き方」を学びたい方に自信を持っておすすめできる最高の1冊です。 * 『竜馬がゆく』 司馬遼太郎 再読 #夢 #日常 #読書 #読書録 #読書部 #本 #読書記録 #読書会 #読書垢 #読書日記 #読書好き #多読 #読書倶楽部 #感謝 #幸せ #竜馬がゆく #司馬遼太郎 #夢の方舟

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* どうも、Daichiです。

* 司馬遼太郎さんの『竜馬がゆく1』を再読しました。

* 先日、孫正義さんの本を読んだ時に、本書の話があがり、妙に読みたくなったのがキッカケです。

* 本書1巻は、坂本竜馬の幼少期の話から地元土佐から江戸へ剣の修行に出て成長する姿を見ることができます。幕末に事を成す竜馬ですが、江戸に出たばかりの竜馬は「何かはしたいが、何をしたら良いかは分からない」といった状態であることが印象的です。

* 竜馬流の思考を学ぶ上で、とても良い教本になると思います。

* 内容には、剣・女・上下社会の話など、竜馬の成功伝だけでなく、面白おかしい場面も多々あるので、楽しく「志ある生き方」を学びたい方に自信を持っておすすめできる最高の1冊です。

今回、本書第1巻を読んで届けたいメッセージは「何かしたい。その思いだけでも大丈夫ですよ」ということです。

 

『竜馬がゆく1』の概要

 

「竜馬がゆく」は全8巻の長編シリーズであり、今回は第1巻になります。

第1巻は竜馬の幼少期に始まり、土佐でも成長、そして江戸に渡る旅や江戸での剣修行を経て成長していく竜馬が描かれています。

江戸の修行時代には、ご存知のペリー率いる黒船の来航があり、江戸の街がざわめく姿を直に見ながら、なおも自分の道を探す竜馬が見られます。

幕末に名を轟かせる多くの名士達と剣を交え、剣の修行で実力を上げていく竜馬の成長を見ることができます。

 

以下、感想をまとめます。

 

竜馬は「思い」だけだった

 

土佐に生を受けた竜馬は、泣き虫で知られるほどの少年だったらしく、周りからも「アイツは泣き虫じゃ」と剣士としては向いていないように認識されていたようです。

しかし、そんな竜馬に一片の野望を持たせていた1つの理由は背に生えたタテガミ。

竜馬は、縁側でゴロゴロする猫なのか?世界を駆ける天馬なのか?

こんな疑問を持ちながら読み進める第1巻になりますが、印象的なことは、成長する課程であっても、竜馬は「明確なやりたいこと」が見つかっていないことです。

土佐で成長する中でも、江戸に向かい富士を見て感銘を受けた時も、江戸で修行をする時間でも、

竜馬の胸にあることは「日本一の男になりたい」(本書では、気のせい、と表現されていますが、要な「大きな事を成したい」)という熱い思いでした。

そして、明確な目標が見つかることなく、1巻は幕を閉じます。

 

時代の変革者でも「やりたいことは見えないまま」

 

竜馬を知る人なら多くの人が分かるのように、彼は江戸時代を終わらせ、明治へと誘導した立役者と言って過言はありません。

そんな竜馬のことだから、さぞ有能、さぞ目標を持って青年期を過ごしていたかというと、そうではありませんでした。

本書の中でも何度か、自分が将来なすべきことに対して、自問する場面がしばし見られました。

「俺は何をすべきか?」

しかし、やりたいことが明確でなくても、竜馬を奮い立たせる「熱い思い」に導かれて、竜馬は剣の修行に精をだし、実力を磨いていくのです。

第1巻の段階では、彼が「大成する」ことなんて誰も分かりません。読者もまだ読み取れません。

 

「思い」だけでも成長できる

 

つまり、言えることは「やりたいことは見えないままでも良い」ということです。やりたいことがはっきりと決まっているかどうか、というのは、あくまでも目標に対しての道のりや距離感が変わるだけであって、「できるかできないか」という点においては、そこまで重要でないのではないか?と感じます。

思いがないと、やる気すら起きないことがありますよね。

好きでないこと・無目的なもの・モチベーションを持てないことに対しては、身が入らずに実力を上げることすらできません。一方で、「何かしたい」というモチベーションさえあれば、何かしらを始める原動力になります。

その思いを持ち続け、その思いを開花させる方法を探し、求めて、自分にできることの実力を高めていけば、いずれ自分の目の前に越えるべきハッキリとした目標が現れた時に、対処できるようになるのではないか?と感じました。

 

竜馬が無目的ながら大成できたポイント

 

自分に対して無目的ながら剣を磨いていた竜馬でありながら、幕末に、次の時代に必要とされる方向に導くことのできるポジションに立てた1つのポイントは「剣使い」であったことだと思います。

当時の権力は「武力」であることが主であり、明治の時代に導いた方々の主の部類も「武士」勢力でした。

つまり、次の時代に引っ張っていく世代が主とする分野に力を入れていたことが、その後の竜馬が倒幕への動きをする中で「力・コネ」の観点で有利に働いたのだと思います。

 

例えば、最近の世の中もIT革命も行き渡り、さらにAIによる時代の変革が叫ばれていますね。

こうした時に次の時代に動かす分野が「AI」であるなら、何かしたら「やりたいことがあるけど、何をしたら良いか分からない」という人が、力を入れておくべきことは、AIに関わるような技術や、類して「今後必要になる」とされる力を身につけておくことだと考えました。

 

結論は以上のとおりです。

・明確な目標がなくても、成長する過程で見つかることもある

・やりたいことがなく、でも何かやりたい人は自分を磨いておこう

・世の中にインパクトを与えるようなことをしたい場合は今後の世の中に必要とされることをしよう

 

竜馬がゆく1の注目フレーズ

竜馬がゆく1の注目フレーズ

『竜馬がゆく1』を読んで注目したフレーズを紹介します。

◆やると決めたら持つべき覚悟

やると決めたら持つべき覚悟

男児志をたてて郷関を出づ

学もし成らずんば死すともかへらず

竜馬の父が、竜馬の東京への出発のときに吟じた言葉。

何かを始めるときには、今までの生活の何かを変えないと行けません。

何かを捨てる覚悟をしないといけません。それは、故郷かもしれないし、現在の生活の1部かもしれません。

名曲「カントリーロード」は語ります。

カントリーロード

この道、故郷へ続いても

僕は行かないさ、行けない

カントリーロード

何かを始める時の覚悟を紹介しているので良かったらご参照ください。

» 【覚悟の力】人生が辛い時ほど死ぬほど頑張って這い上がろう

【覚悟の力】人生が辛い時ほど死ぬほど頑張って這い上がろう

 ◆竜馬流の英雄のあり方

竜馬流の英雄のあり方

衆人がみな善をするなら、おのれひとりだけは悪をしろ。逆も、またしかり。英雄とは、自分だけの道をあるくやつのことだ。

竜馬が後年、口癖のように言った言葉

周りと同じことをしていては、周りから抜きんでて役に立つような事を成すのは難しいです。

周りの人ができないからこそ、英雄になるのも、またしかり。

何かを成したい人は、普通を疑う視点がコツかもしれません。

 

◆才能の使い方

才能の使い方

天運は人に返さねばならぬという。

お金に困り、辻斬りをしていた以蔵に対して、身の金の半分を差し出しながら竜馬は言った。

見習いたい、素晴らしい心がけです。

僕自身、天運を持ち合わせているとは思いませんが、今まで生きてきた経験値があります。

この経験値を必要とする人が現れてくれるなら、喜んで差し出そうと、本一節を読んで感じました。

◆日々の感度

日々の感度

竜馬 日本一の男になりたいと思った

藤兵衛 それは気のせいでございますよ

竜馬 あたりまえだ。正気で思うものか。坂を下りればすっかり忘れているにちがいないが、しかし一瞬でもこの絶景をみて心のうちがわくわくする人間と、そうでない人間とはちがう

竜馬が土佐から東京に向かう途中、富士山を見ながらこぼした言葉

よく言われる事ですが、同じ石をみても、それがただの石ころと見るか、ダイヤと見抜くかは、その人の感度次第なんですよね。

事を成す人が飛び抜けた生活をしているから、飛び抜けた発想ができるのではなく、飛び抜けた「見抜く力」があるから、同じ生活の中にチャンスを見出せるのだと思います。

何かをみたとき、何かを経験したとき、どう感じるか?心に余裕はあるか?準備はできているのか?

こんな事を少し自問自答しました。

 

◆現実への苛立ち

現実への苛立ち

これで、黒船が撃てるのか

竜馬は腹が立ってきた

黒船が江戸に来航した際に実施された戦陣の講釈に参加した竜馬が感じたこと

上に同じく。

何かを革新していくには、現状に疑問を持つことから始まります。それには現状を疑い、普通とは異なる視点が必要にされます。

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◆チャンスの得方

チャンスの得方

本音を吐きますとな、黒船を捕まえにゆくといったのは、あれは景気付けの法螺ですよ。わしは、日本中がこわがっている黒船というのがどんなものか、見物に行くだけのことです。

黒船の来襲を受けて、竜馬が仲間を集めて黒船への乗船に試みようとした時の本意

・法螺(ホラ)を吹いてでも見たい何かがある

・会社を仮病を使ってでも見にきたいものがある

・大学を仮病で休んででも見てみたい国がある

普段の生活の中では「自分がすごい」と感じる何かに出会えることは貴重な体験です。

その瞬間に出会えたなら、迷わずと飛び込んでいく準備が必要です。

 

◆時代の変化への気づき方

時代の変化への気づき方

このままでは、日本はつぶされる。

桂君、君ら若い人が奮起するときだ。

桂小五郎が海外の測量をする道中、洋学者の江川太郎左衛門から説かれた言葉

幕末の変化は「坂本竜馬が切り開いた」と評されることもありますが、ペリーが来た時・来る前からも「このままでは日本はやばい」という考えは、手を伸ばせば聞けるところにあったんですよね。

考えがあるだけで、でも多くの人は事を変えるまでたどり着けないんですよね。

平成・令和の日本においても、著名人は現在の状況に警鐘を鳴らしていますね。この状況で、ぼくたちはどう生きるか?考えていく必要があるように感じます。

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◆政治的配慮

政治的配慮

竜馬にすれば、重太郎と立ち会ってみて、相手がにわかに弱くなっているのに驚いたのだ。

竜馬 これは負けてやろう

一場の勝負を争うことよりも、将来、桶町千葉を継がねばならない、重太郎の立場を考えてやるといったような政治的な頭の働きをついしてしまう男なのである。

道場を継ぐ重太郎との剣道の勝負の時に竜馬がとった判断

相手の社会的な繋がりをふまえて、相手を立てることができる、そんな余裕のある人になりたいと思うこの頃です。

 

◆使命感

使命感

猫にならず、千里の竜馬になれ

女房の話はよそう。わしぁ、変人かも知らぬが、寝床のなかで少年の頃から毎夜血が沸いてかなわぬ

遊人の女と関係を持ちそうになったとき、友人から身を落ち着かせる話をもらったときの竜馬の思い。

 

評価

1文読書紹介:やりたいことが見つからない方に新しい視点をくれる幕末英雄の青年期の過ごし方

おすすめの方:やりたいことが見つからない方・長編だけど重くなく、楽しく読書したい方

読書時間目安:180分

ページ数:446

【おすすめ度】★★★★★

【分かりやすさ】★★★★☆

まとめ:読書を楽しもう!

読書を楽しもう!

本記事は『竜馬がゆく1』の読書レビューを紹介しました。

 

読んで下さりありがとうございました。

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では、良き読書ライフを ٩(`・ω・´)و